防府に暮らすHOFU areaguide

防府の四季を彩る魅力的なイベント紹介レポート

日本初の天満宮として建造された「防府天満宮」をはじめ、約100体の仏像を拝観できる「周防国分寺」、あじさい寺として有名な「東大寺別院阿弥陀寺」など今もなお歴史が深く息づく防府市。そんな防府市では古くから受け継がれてきたお祭りのほか、さまざまなイベントも催されています。そこで今回は、山口県防府市で春・夏・秋・冬それぞれの季節や不定期に開催されているイベントなど、見どころについてリサーチしてみました。

防府天満宮の梅まつり(写真提供:防府天満宮)
防府天満宮の梅まつり(写真提供:防府天満宮)

春は梅のふくよかな香りに包まれる祭りではじまる

まずは、春のイベントです。

3月になると「防府天満宮」および「まちの駅 うめてらす」で「うめまつり」が開催されます。2月下旬から3月上旬にかけて約16種類1,100本の梅の木が境内いっぱいに咲き誇り、あたりはふくよかな香りに包まれます。

また、4月には「春の幸せますフェスタ」と「玉の祭・占手神事」があります。「春の幸せますフェスタ」では市内観光地ほか各所でさまざまなイベントが開催され、特に音楽、スポーツ、歴史の3つのテーマで防府市の魅力を発信するパレードは見応えがあります。一方、「玉の祭・占手神事」は玉祖神社で開催される古くなったメガネを焼き、供養する全国的にも珍しい神事です。

そして、5月は航空自衛隊防府北基地で「防府航空祭」が開催されます。当日は普段開放されていない防府北基地が一般開放され、飛行展示や装備品展示、航空学生によるファンシードリル、西部航空音楽隊による演奏など自衛隊ファンでなくても楽しめるイベントとなっています。

境内が梅の花でいっぱいに

うめまつり(写真提供:防府天満宮)
うめまつり(写真提供:防府天満宮)

自衛隊ファン以外も歓迎

image photo
image photo


夏といえばやっぱりフェスや花火大会で盛り上がろう

続いては、夏のイベントです。

6月になると「東大寺別院阿弥陀寺」で「アジサイ祭」、「防府天満宮」で「御田植祭」が開催されます。「東大寺別院阿弥陀寺」は西のアジサイ寺として有名で、緑豊かな境内には約80種4,000株が植えられ、祭りの時期には満開のアジサイが来場者を出迎えてくれます。一方、「御田植祭」は仮水田で耕作のまねをし、巫女が苗の植え付けをして豊作を祈願する歴史ある神事です。

また、7月には「老松神社」で「三田尻の女尻相撲大会」と中心市街地一帯で「夏の幸せますフェスタ」が開催されます。「三田尻の女尻相撲大会」は高校生以上の女性なら誰でも参加できる全国的にも珍しい女性の相撲大会です。当日は地元の女力士たちが集まり、和気あいあいとした雰囲気の中で盛り上がります。対して、「夏の幸せますフェスタ」は毎年多くの屋台出店や華やかなダンスステージで盛り上がる、防府の夏を代表するお祭りのひとつです。

そして、8月は防府天満宮の風物詩「防府天満宮花火大会」。「防府天満宮」の御祭神、菅原道真公の誕生日を祝う祭りで、毎年8月3日から5日までの3日間開催され花火大会・万灯の夕べなどさまざまな奉祝奉納行事が執り行われます。中でも、祭りの最終日8月5日には、約2,000発もの花火が防府の夏の夜空を彩り、菅原道真公のお誕生日を盛大にお祝いするのです。

色鮮やかなアジサイ

阿弥陀寺のアジサイ
阿弥陀寺のアジサイ

天神さまの誕生日を祝う
花火

防府天満宮花火大会(写真提供:防府天満宮)
防府天満宮花火大会(写真提供:防府天満宮)


秋は歴史と文化を感じられる催事やお祭りが目白押し

次は、秋のイベントです。

9月になると、毎年開催ではありませんが、「宇佐八幡宮」で「宇佐八幡宮例大祭〈腰輪踊り〉」と「玉祖神社」で「玉祖神社例大祭〈占手神事〉」が催されます。「玉祖神社例大祭」は9月25日に近い日曜日に開催される、仲哀天皇が九州の熊襲を攻めた際に軍の吉凶を占ったことが始まりとされる神事です。その所作が相撲に似ているところから「占手相撲」とも言われ、県の無形民俗文化財にも指定されています。

また、10月に開催されるのが「防府天満宮」の「花神子社参式」。11月に行われる「防府天満宮 御神幸祭」の無事を祈願する神事で、市内の小学校から選ばれた児童が花神子となり、お局や10人の女官など総勢約500人を従えて、「防府」駅前から「防府天満宮」までの道のりを花駕籠を列ねて道中する行列は、絢爛優雅な王朝時代の絵巻を再現したものです。

一夜醸りの御酒を花神子と共に奉献する社参の式

花神子社参式(写真提供:防府天満宮)
花神子社参式(写真提供:防府天満宮)

ギャザリング・フェスタ(提供:防府市創業・交流センター)
ギャザリング・フェスタ(提供:防府市創業・交流センター)

 

そして、11月には「防府天満宮」で「御神幸祭〈裸坊祭〉」が開催されます。「御神幸祭」は菅原道真公に“無実の知らせ”を奏上する、防府を代表する西日本屈指の荒祭(あらまつり)です。毎年11月の第4土曜日、夜6時に「防府天満宮」の拝殿正面の扉が開かれると、掛声とともに数百人の裸坊が一斉に拝殿になだれ込み、境内は一気に熱気を帯びます。

また、「防府市創業・交流センター」では飲食・物産コーナー、e-Sportsやプログラミングが体験できる「ギャザリングフェスタ」が開催され、大人から子どもまでみんなで楽しめます。


冬は無病息災や幸運が訪れる祭りで新年をスタート

最後は、冬のイベントです。

12月になると中心市街地で「冬の幸せますフェスタ光と音のページェント」をはじめ、日本陸上競技連盟(日本陸連)公認の「防府読売マラソン大会」、市内全域で「お笑い講世界選手権大会」が開催されます。「冬の幸せますフェスタ光と音のページェント」では「ルルサス防府」および周辺が、「幸せます」カラーのピンク色がメインの約30,000球のイルミネーションで幻想的に彩られます。「お笑い講世界選手権大会」は防府市大道小俣地区に鎌倉時代から800年以上もの間受け継がれている、全国的にも類のない「お笑い」の文化を広げるための伝統神事です。

また、1月に催されるのが「春日神社」の「大寒みそぎ」です。大寒の日に冷水につかり、無病息災を祈願する行事です。暦の上でもっとも寒い日とされる大寒の日からの3日間行われ、参加するとその年は風邪をひかなくなると言われています。

そして、2月には「天神町銀座商店街」で「鍋-1グランプリ」と、「防府天満宮」で「節分祭・牛替神事」が開催されます。「鍋-1グランプリ」はおいしいものが食べられる食のまち・防府市において、来場者を温かい鍋でおもてなししよう、イベントを通じて商店街ににぎわいを創出しよう、という目的のもと地元の食材をふんだんに使ったアイディア鍋でおいしさを競う大会です。

一方で、「節分祭・牛替神事」は「防府天満宮」最大のお祭りです。秋の御神幸大祭の行列で神牛をひくことのできる役を籤上げする神事が執り行われ、御神慮にかなった幸運な人は御神幸大祭の御網代輿を奉曳する栄誉を得ることができるといいます。

イルミネーション会場になる

「ルルサス 防府」
「ルルサス 防府」

鍋-1グランプリの会場

「天神町銀座商店街」
「天神町銀座商店街」


市内には年間を通して草花を楽しめるスポットが点在

イベントのほかにも、防府市には見どころの一つとして年間を通して花々を楽しめるスポットがいくつもあります。例えば「毛利氏庭園」では、春は桜やあやめ、夏はさつきやすいれん、秋にはさざんか、冬は梅と、園内では年間を通してさまざまな草花を見ることができます。

そのほかにも、4月中旬からは「宇佐八幡宮」のしゃくなげ、佐波川左岸の芝桜、7月中旬からは「周防国分寺」のさるすべり、9月中旬からは佐波川右岸の彼岸花、10月中旬からは「天徳寺」のイチョウと防府市内には花スポットが点在しているので、時期ごとに各スポットを巡ってみても楽しいでしょう。

白いさざんかが咲き誇る

毛利氏庭園のさざんか(写真提供:毛利氏庭園)
毛利氏庭園のさざんか(写真提供:毛利氏庭園)

鮮やかなさるすべり

周防国分寺のさるすべり((写真提供:周防国分寺)
周防国分寺のさるすべり((写真提供:周防国分寺)


防府はイベントがなくても楽しめるスポットがいっぱい

さらに、防府市には普段の週末に出かけたくなるスポットも豊富です。例えば、「山頭火ふるさと館」と「まちの駅 うめてらす」があります。「山頭火ふるさと館」は全国行脚しながら数多くの句を詠んだ、自由律俳句の代表的俳人・種田山頭火の一句「山頭火をうたい、山頭火にしたしみ、山頭火をつたえる」をテーマに、句や書等を通じた顕彰のための施設です。一方、「まちの駅 うめてらす」は防府の観光の情報拠点で、施設内では特産品やグッズを取りそろえていたり、カフェスペースでのんびりしたりもできます。

また、防府駅から西に350mほどの場所には、SL機関車が設置されている「鉄道記念広場」があります。こちらはかつて三田尻(防府)と堀(山口市徳地)間で運行していた、防石鉄道で実際に使用された車両が展示されています。さらに、防府市内最高峰631.3mの標高をもつ「大平山」もおすすめのスポットです。公園として整備されており、家族でピクニックするのにも適していますし、山頂から防府平野や瀬戸内海の大パノラマを見渡せば、日々の喧騒を忘れられて気分をリフレッシュできます。

周囲はお散歩にちょうどいい

「鉄道記念広場」
「鉄道記念広場」

防府観光の情報拠点

「うめてらす」
「うめてらす」

 

今回、イベントを中心に山口県防府市について調べてみて、防府エリアは年間を通して新旧さまざまなイベントが開催されていて活気のある地域であることがよく分かりました。また、そのほかにも草花を楽しめるスポットや週末に出かけたくなるスポットなど見どころに溢れています。そんな山口県防府市にぜひ一度、訪れて気になるイベントに参加したり、スポットを巡ってみてはいかがでしょうか。


発見ポイント!

「防府天満宮」
「防府天満宮」

  • (1)季節ごとに新旧さまざまなイベントが催されている
  • (2)市内各地で年間を通してさまざまな草花を楽しめる
  • (3)週末に出かけたくなるスポットもいっぱい!

防府の四季を彩る魅力的なイベント紹介レポート
所在地:山口県防府市 

\ 私が紹介しました/

admin